「 東京で会いましょう!」②

彼女と彼女のご主人。私たちにとって、私にとって、大切な存在。

出会いは上海、17年前。

 最初はご主人…兄さんの方と知り合った。

兄さんが副総経理( 副社長 )を務める会社に私が転職したのがきっかけ。
いつも明るくニコニコ仏顔。上の立場にありながら、少しも威圧的な所もなく、常に皆から慕われていた。

 80年代、まだ日本への留学が希少だった時代に東京に行き、苦労を重ね、大学を首席で卒業し就職。その後日本国籍を取り、再び祖国に帰って来た。

その当時の中国人留学生は、日本で想像をはるかに超える苦労をしたらしい。
しかし強い信念を持ち、送り出してくれた人々の想いを胸に、 歯を食いしばって頑張った。
そんな新天地を求め日本に留学した中国人の苦悩と孤独を描いたドラマも 90年代に作られ人気を集めた。「 上海人在東京」。

バイトと学校の毎日で寝る暇もなかった。それでも人生で一番充実していた
時間だったと誇らしげに話す。これ故、当時日本で留学していた中国人の間には、お互いの苦労を讃えあい労い、その奮闘と喜びを共有する強い連帯意識があるように感じる。

そして、そんな兄さんにはいつも側で支える姉さんがいた。
姉さん自身も独学で日本語をマスターし、就職。
日本人と同じ事をしても認めて貰えないと、日本人以上に
努力をして、会社に溶け込んだ。

 

90年代急速に経済が発展し、裕福な家庭で育った今の中国人留学生とは
訳が違うのだ。

 

 

「 上海人在東京」

主役の陳道明は中国映画を牽引する俳優。上海人の誇り。

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