古民家を借りる②

ここ岡山は昔ながらの古い家屋が多く残っている。

気候も温暖で天災も少なく、岡山市以外は空襲の影響をほぼ
受けなかった事が挙げられるだろう。
最初にこの地に降り立った一年前、京都の町家を彷彿とさせる古民家
が軒を連ねる古い街並みを見て一気に心踊ったものだ。
それまで、全くこの街についての情報がなく、不安でいっぱい
だった私を救ってくれたのが、この古い街並みの景色。
元々古い物好きの私。かねてより日本に帰って住むなら古民家。
古い道具や家具に囲まれ、古い家に住みたい!と言う夢を持っていた。
それが、ここに来て現実になるかもしれない。。。と言う期待。

最初に見た①の物件は、まるでタイムスリップしたかのような、現実か幻か
と思しき場所にあった。桃仙境、そう呼ぶのが実に相応しい最高の
環境。しかし、肝心の屋敷がかなりボロかった。。。相当の修繕が必要。
屋根、壁の補修、床、電気系統、配管、トイレ、、と考えてみたら、
ほぼ全般に亘り改修が必要。値段こそ破格の250万円だが、総合的に
考えてみると、購入金額の数倍の改修費用が発生する。
確かに古民家に住むと言うことは、そういう事だ。趣を残しつつ修繕
しながら上手く暮らしていく。それなりの覚悟が必要となってくる。

しかし、私たちにとってここが終の住処になるとは限らない。
また何処かに流れ流れて移動するかもしれない、そこが鹿児島か沖縄か
果てまた未知の場所かは神のみぞ知る、である。
そういう事情ゆえ、今は購入する事を考えず、お気軽にお手軽にある
程度修繕された古民家を借りて住みたいのだ!

....次に見た物件は、何故か写真が残っていない。不思議な物件だった。。。
場所は、私も好きな有名なお寺の入口近く、神聖な雰囲気に期待が膨らむ。
屋敷は築100年は経つが、そのまま直ぐに生活できる位、台所、トイレ、
お風呂も補修されていた。二階は古民家ならではの低い天井だったが、
それもいい風合いを出していた。
しかしやはりオチがあったのだ。「いいじゃないの〜、いい感じ〜」と、
部屋の奥に入った途端、仰天!
ま、ま、窓ガラスから古い墓石がびっしり並んでこちらを覗いていたのだ!
後ろはお墓。

え"ぇーーーーーΣ(゚д゚lll) !!!!
幾ら何でもこれには驚く。妖怪好きとは言えども、次元が違う。

しかも不動産屋さん「 無縁仏も多いんですよね〜」
私「 。。。。。(チーン)」(´・_・`)

 

また同じ敷地内に屋敷と同じ規模の倉庫が。

不動産曰く「 ここには大家さんの荷物が置いてあるので、気にしないで下さい。

実はこの倉庫何処から入るかわからないんですよね。」
私「 。。。。。。」

 

不思議な不動産屋さんの不思議な物件はこうして虚しい結果に終わった。

でも、まだまだ懲りてないよ〜③に乞うご期待(^^)